導入事例
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その他

廃棄物処理の最適化で環境問題を解決する企業。APIで自社経理の無駄を最小化

株式会社サティスファクトリー
常務執行役員 斉藤 昭徳 氏
環境マネジメント事業本部GX推進室副室長 志賀 大輔 氏
2021
09
08
この事例で使用されている金融サービス:
銀行口座(個人)
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銀行口座(法人)
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住宅ローン
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証券口座
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クレジットカード
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ポイントカード
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確定拠出年金
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近年、SDGsの広がりやメディアの影響などで、環境問題に対する意識がビジネス界でも高まっている。時代に先駆け、1997年から環境課題の解決を理念に掲げて事業を展開してきたのが、株式会社サティスファクトリーだ。

サティスファクトリーはメイン事業である廃棄物マネジメント事業の中で、廃棄物処理の請求・支払い業務の代行をおこなっている。毎月3,500社の請求元と6,000社の請求先との間で、膨大な入金消込作業が発生している。この消込作業を自動化すべく、複数の銀行APIを自社システムに直接連携する、マネーツリーの「LINK API Private」の導入を決めた。LINK API Private導入の背景や具体的な運用方法などについて、常務執行役員 斉藤昭徳氏と、環境マネジメント事業本部GX推進室副室長 志賀大輔氏に話を聞いた。

25年前、廃棄物処理に経営コスト削減の余地を感じた

現在、サティスファクトリーは環境をテーマとした、さまざまな事業を展開していますが、もとは飲食店経営から始まった企業です。飲食店の経営改善に手を尽くす中で「廃棄物処理にかかるコストは、実はもっと減らせるのでは?」と思い至り、1997年に廃棄物ビジネスに乗り出しました。

メインの廃棄物マネジメント事業では、さまざまな業種・業態の事業者様に対し、廃棄物処理をコストや環境の面から多角的にマネジメント、最適化して、日々の運用をサポートしています。その他、環境コンサルティング事業や環境教育事業、ベトナムを中心とした海外事業も展開しています。

廃棄物マネジメント事業のサービスの一つに、廃棄物処理の請求支払代行があります。その社内業務改善のため、マネーツリーのLINK API Privateを導入しました。

3,500社の請求元と6,000社の請求先。入金消込作業は職人技

廃棄物処理の請求支払代行は、事業所のゴミを出したいお客様とそれを処理する廃棄物処理業者の間に立って、サティスファクトリーが請求・支払い業務を代行するというものです。廃棄物処理業者は自治体の許可制であり、事業所の所在地ごとに処理できる業者が決まっています。サティスファクトリーのお客様が抱える事業所は全国20,000事業所(累計50,000事業所)ほど。チェーン店なども含むため、実際の請求先数でいうと6,000社程度です。かたや、パートナーである廃棄物処理業者様の数は3,500社ほど。膨大な数の請求・支払い業務を、これまでは弊社の経理担当者が毎月手作業で、職人技のようにこなしていました。

Moneytree LINK 導入事例 サティスファクトリーの廃棄物処理の請求支払代行サービスの流れ

請求・支払い業務は一部デジタル化していましたが、既存のシステムではデータの取り込み数に限度があったり、銀行のデータ形式に対応していなかったりという問題がありました。そのため、経理担当者が毎回手作業でデータ形式を変更、加工する必要があったのですが、これは非常に煩雑な作業で、業務特化した担当者に依存しておりました。また、データを加工する際にエラーが起きるリスクもはらんでおり、当社のサービス特有の専門的なノウハウも求められる業務です。入金消込を自動化するサービスも利用していましたが、コンビニ支払い等全ての入金方法には対応しておらず、マンパワーを要しておりました。

昨今SDGsなどの文脈で環境問題が注目されてきており、弊社もお客様の数が増え、当社のサービスの幅は広がり続けています。膨大で複雑な入金消込作業を従来のように手作業でおこなっていくことには非効率さを感じていました。

そんな中、数年前に基幹システムの自社開発プロジェクトが発足し、これがきっかけとなり、請求・支払い業務の自動化を検討し始めました。

料金、サービス内容ともにLINK API Privateが最適解だった

当初はクラウド会計サービスや廃棄物管理ソフトウェアの利用も考えたのですが、見積・請求プロセスが当社の提供するサービスには合っていないと感じました。廃棄物処理は、処理するに際して廃棄物処理委託契約書の締結が必須だったり、単位が取引先によって異なるため単一の単価で管理ができないなど、静脈産業故の特徴として存在するため、既存のサービスでは当社事業を網羅できませんでした。。そこで、入金情報の取得に特化したサービスと連携し、その他の部分は自社開発する方針で進めることに決めました。

「API連携して、銀行の入金データを取得する」ため、取引銀行のAPIサービスを提供している企業一覧の中から提携先を探し始めました。いくつかのアカウントアグリゲーションサービスの中で、料金的にもサービス機能的にも最適だったのがLINK API Privateでした。

LINK API Privateとの連携は1ヶ月で完了

LINK API Privateの検討中に検証環境を用意してもらい、導入を決められたのも安心でした。

LINK API Privateとの連携は約1ヶ月という短期間で完了しました。API自体もマネーツリーが用意してくれているドキュメントも、とても分かりやすかったですし、不明点があればマネーツリーのインテグレーションチームがすぐに応対してくれました。おかげで開発作業が止まることもなく、開発から導入まで予想以上にスムーズに進められました。

入金消込にかかる作業がほぼ自動化!業務時間3分の1を実現

サティスファクトリーでは、お客様ごとに振込用のバーチャル口座を一つずつ用意しており、その口座番号によって、どのお客様からの入金なのかを確認しています。LINK API Privateの導入で、口座番号と入金金額の確認にかかる工数が減り、入金消込作業が元々の作業時間に比べて3分の1程度まで削減しました。

LINK API Private導入前の経理担当者のプロセスは以下の通りでした。

・インターネットバンキングにログインし、入金のあったバーチャル口座の口座番号を確認

・その口座番号がどのお客様のものなのかを自社システムで確認

・金額が一致しているかどうかを確認して消込

このように、自社システムと銀行のシステムをまたいだ、手作業かつ目視での煩雑な突合作業が必要でした。それがLINK API Private導入後は、連携した自社システムの画面内ですべてのプロセスを完結できるようになり、手作業はほとんどなくなりました。

具体的には、LINK API Privateを通じて取得したバーチャル口座の摘要欄と、自社データベースの顧客口座情報とを照らし合わせ、自動的にお客様を特定。請求書と入金情報をマッチングした状態で自社システムに表示します。請求金額と入金額が一致した場合は自動で消込され、不一致の場合は別画面で詳細を確認できるようにしました。


なお、同じお客様から同じ金額の入金が複数回あった場合は、入金のタイミング(日付)をもとに、どの請求に対する入金なのかを判断するようなロジックを組んでいます。

現在は、自社システムにアクセスしたタイミングで自動的にデータ取得のリクエストを送るよう設定しています。リクエスト数の上限が1日あたり10回のプランで契約しているため、過剰なリクエストを抑制する目的で、最後のリクエストから1時間以上経たないと再リクエストが送られない仕組みを実装するなど、工夫しながら使っています。

業務効率化とともに、経営判断もスピーディに

LINK API Privateと連携した新しい自社システムは、これから運用予定です。LINK API Privateのおかげで請求・支払い業務の煩雑さは減り、手作業によるエラーが起きる可能性もなくなります。このシステムはクラウドのウェブアプリケーションなので、経理部門もリモートワークができる環境が整いました。

LINK API Privateのおかげで、入金情報の把握・管理が格段にスムーズになります。今後、入金金額と請求金額に齟齬が生じた場合にも、素早い対応は取引先との信頼関係の構築につながると考えています。未入金が発生する、という万が一に備え、リスクマネジメントの強化を実現できたと思います。また、リアルタイムな入金情報は経理以外の部門でも有用で、例えば営業部門で活用すればスピーディな顧客対応が可能になります。他の部門にもLINK API Privateで得た情報をどんどん展開していきたいです。


LINK API Privateでの業務効率化を起点に、高まる社会のニーズに対応する基盤を構築する

環境問題は日に日に注目されており、特にこの1年くらいでご相談いただく機会が非常に増えました。どの企業様も課題意識をお持ちですが、「再生可能エネルギー」「電気自動車」など初期コストの大きな取り組みに焦点が当てられ、初期投資に踏み出せず取り組みを始められない企業様も多くいらっしゃいます。

我々サティスファクトリーは、どなたでもすぐに環境改善に取り組めるようにと、2020年6月に原料の99%が廃棄物からできた「 FUROSHIKI」というゴミ袋を作りました。FUROSHIKIはプラスチックの廃棄問題を解決するのはもちろん、今使っているゴミ袋を替えるだけで、CO2排出量を50枚あたり4.5キロも削減できます。価格は普通のゴミ袋とほぼ変わらないので、取り組むハードルが低く、すぐに導入いただけるのが特長です。このように、身近ですぐに環境改善に取り組めるような商品を展開しつつ、一人ひとりの環境意識を醸成していけたらと考えており、これからも幅広く事業を展開してまいります。

今後事業を展開していくうえで、連携すべき入金情報のデータは増えていくでしょうし、お取引先様向けのサービス内でもアカウントアグリゲーション機能が必要になっていくだろうと思います。LINK API Privateの導入は、経理部門の業務改善からスタートしたものです。しかしそれだけにとどまらず、新しいサービスにつなげられるような機能やシステムを作っていけたらと思います。


サティスファクトリーは環境をテーマとした、社会問題解決企業です。

これまで、さまざまな環境課題を目の当たりにし、それらに果敢に挑み、解決していくという体験を繰り返してきました。ますます良くなっていくであろう未来を想像すると、『環境問題を解決』していくというサティスファクトリーの理念はさらに強固に、そして来るべき未来に対する想いはいっそう強くなってきています。いま世界が抱えるすべての環境課題に対して解を出し続け、明るい未来を描いていく『環境問題解決企業』。それがサティスファクトリーが目指すべき企業像なのです。

株式会社サティスファクトリー

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