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活用事例から学ぶ!金融API連携:不動産管理業務編
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活用事例から学ぶ!金融API連携:不動産管理業務編

マネーツリー編集部
2023
03
14

ブログシリーズ「活用事例から学ぶ!金融API連携」は、金融API連携がどのように活用されているか事例を紹介するシリーズです。第一弾は「オンライン融資業務」を取り上げ、第二弾では「ライフプランシミュレーション」の活用事例を紹介しました。第三弾は「不動産管理」の活用事例について紹介します。

不動産業界でも、マネーツリーの金融APIが活躍中です。デジタルを活用した自動的なデータ取得によって「不動産管理業務」や「入金管理」を効率化し、「入金確認の自動化」を実現しています。本ブログでは、不動産管理における金融APIの事例を詳しく紹介します。

不動産業界を取り巻く市場動向

不動産業界は「対面や書面での契約」を重視する商習慣で、「DX(デジタル・トランスフォーメーション) 」の取り組みが遅れている業界といえます。2019年時点の不動産業界のテレワーク導入状況は25.4%に留まっており、情報通信業や金融業・保険業と比べて半分程度の低水準に位置しています。 

また、2018年に行われたパーソル総合研究所と東京大学 中原淳准教授の「残業実態調査」によると、残業時間が「月に30時間以上」に及ぶ従業員の割合が「不動産業:31.8%(月平均21.6時間)」の結果となっています。本結果は全14業種のうち「上から4番目」に位置しており、さまざまな業種の中でも不動産業界は残業水準が高いといえます。

これまで「DX推進」や「働き方改革」に課題のあった不動産業界ですが、近年は変化の兆しが見えます。変化のきっかけとなったのは、2022年5月に施行された「改正宅建業法」の存在です。本制度の施行によって「不動産取引の電子契約」が解禁され、今後は不動産業界でもDXが進む見込みです。(出典)

不動産業界で進むDXの流れ

昨今の不動産業界におけるDXの流れとして「業務効率化」が挙げられます。不動産関連事業者を支援するサービス「パレットクラウド」は、不動産管理者の管理負担を軽減し、入居者の快適な生活を支援しています。

パレッドクラウドを利用することで、不動産管理者は「契約更新」や「解約申請」をオンラインで受け付けることが可能です。面倒な書類作成や受発送による業務コストを大幅に削減できます。また「入居者向けアプリ」によって、全入居者に対する「お知らせ一斉通知」のほか、「各入居者への更新案内」や「未払い賃料の督促」など、自動・手動で自由に配信可能です。デジタルの活用によって、煩雑な賃貸管理業務の効率化を実現しています。

また、不動産業界では「マーケティングの高度化」も進んでいます。住宅事業者向けクラウド型住宅ローン業務支援システム「iYell」は、「金融機関と住宅事業者」をつなぎ両者の住宅ローン業務を効率化することで、顧客に最適な住宅ローンを提供します。

iYellは全国2,500社以上の住宅事業者、150社以上の金融機関と提携し、住宅事業者に成り代わり「金融機関の選定」から「住宅ローンの成約」までの業務を一貫して代行。モーゲージコアを使い、顧客の属性に応じた金融機関の提案をデジタルで実施し、金融機関に顧客を送客します。

これまで限られた情報しかなかった住宅ローン情報ですが、今後は顧客側が自分にとって最適な「ローン商品」や「金融機関」をオンラインで簡単に知ることが可能です。本サービスの促進によって、金融機関は親和性のある顧客を効率的に獲得できます。

また、「住所」が関わる日本の事業全体にイノベーションを起こし、様々な課題を解決できる「不動産オープンID」が注目を集めています。不動産オープンIDは、各社で「管理方法」や「管理表記」の違う不動産情報に対して、同一の物件を示す共通のIDを付与し、同じIDがレスポンスされる特化技術です。

不動産オープンIDによって、「表記ゆれがある住所」と「物件名」が入力されても、物件を特定することが容易になります。不動産オープンIDはAPIによって提供されており、住所や物件名など「不動産情報のデータ連携」に掛かるコストを大幅に削減しています。

Moneytree LINK「アカウントアグリゲーション・金融API」がもたらすメリット

不動産業界でDXが進むなかで、各システムや情報をつなぐ「API連携」が重要な役割を果たしています。不動産管理業務の一つである「賃貸の入金確認」をデジタル化する際に、鍵となるのがマネーツリーのMoneytree LINKが提供する「アカウントアグリゲーション技術」です。

アカウントアグリゲーション技術を利用することで、不動産賃貸の管理業務において以下のメリットをもたらします。

複数の物件の管理業務を効率化

Moneytree LINKは、複数の銀行のデータを一括で取得可能です。それぞれの口座へのログインや、目視やエクセルによる作業を削減できます。データ量や件数が増えても、安定的な稼働を実現します。

データの自動更新が異なる入金タイミングにも対応

不動産管理者にとって、賃貸の「入金確認作業」は大きな負担です。Moneytree LINKは継続的かつ定期的なデータ取得を行うため、異なるタイミングの入金も見逃しません。不動産管理者の入金の消し込み作業や、入金追跡の負担を大きく軽減します。

データ分析やレポート出力が容易

Moneytree LINKは、「データの分析」や「レポート出力」を簡単に行えます。異なるフォーマットのデータも標準化して提供されることで、導入企業は、「物件の収支」や「レポート出力」など、データを有効活用する機能を提供できます。

Moneytree LINKクライアント事例の紹介

ここで、不動産業界でMoneytree LINKを活用しているクライアントの事例を紹介します。

Bambooboy株式会社

「Bambooboy株式会社」が提供する、不動産オーナーの管理業務と収益化を支援する「クラウド賃貸管理ソフトReDocS(リドックス)」はMoneytree LINKを導入しています。不動産の賃貸管理業務のなかで、借主からの「入金確認」と「家賃支払いの消し込み作業」は目視で行うことが多く、大変手間の掛かる作業です。

同社はこの家賃支払いの自動消し込み作業に、Moneytree LINKのAPIを採用しました。Moneytree LINKのAPIを使い、必要な機能の実装をわずか2週間で完了。ReDocSにMoneytree LINKを導入後、家賃の自動消し込み機能は大きな成果を上げています。

不動産管理の特徴として、借主からの入金は月末月初に集中するため、これまでは入金確認作業のためだけにアルバイトを雇う必要がありました。Moneytree LINK導入後、入金確認に必要な作業時間が大きく改善され、「アルバイトを雇う必要がなくなった」「一人当たりの管理できる戸数が増えた」など、業務効率化と収益向上につながっています。

ReDocSとMoneytree LINKを組み合わせることで、個人口座だけではなく法人口座の明細も取得可能です。Moneytree LINKは読み込みできる法人口座の閲覧数も多く、利便性の高さとクラウドサービスとの相性の良さが高く評価されています。

今後の予定としてBambooboyさまは、家賃収入の確認だけではなく、物件管理に必要な修繕費などを含めた「不動産管理に関わるすべての支出と収入の一元管理」を目指しています。Moneytree LINKを活用しサービスの利便性をより高めて、不動産DXを推進する予定です。

インタビューの詳細は、下記の記事をご覧ください。

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Moneytree LINKで「不動産DX」を実現しよう

Bamboboyさまの事例のような管理業務に携わる会社の方にとっては、「顧客体験向上」によるタッチポイントの強化や増加、さらには不動産業界のデジタル戦略の推進に貢献します。

現在、不動産賃貸の業務管理システムを提供する不動産テック企業さまや、金融データを有効活用したい新規企画部さま、DX推進部さまにとってMoneytree LINKは最適なソリューションです。不動産管理業務でのアカウントアグリゲーション機能について、Moneytree LINK経由での銀行口座データ取得方法などに、ご興味のある方からの連絡をお待ちしております。

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